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女子大生、マークシティ渋谷に和菓子販売店「アリナシ」を期間限定オープン!

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「アリそうでなかった東京初!ナシ専門店」

略して「アリナシ」。

渋谷マークシティの3階スターバックス向かいの催事スペースに、女子大学生6人による和菓子販売ショップが期間限定オープンした。

これは、昭和女子大学グローバルビジネス学部のゼミ活動として、ゼミ生6名がゼロから何を、どこで、どのようにビジネス展開するかを考え、実施する中で学びを得る取り組み。
売り上げ金額から仕入れ費用や場所代、店舗装飾費用等を賄うため、ゼミ活動といえどもリスクを伴う。

オープン期間は2016年9月6日〜12日の1週間。営業時間は11:00~21:00。

扱う商品は
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富山県の名産品”呉羽梨”を使用した和菓子商品を中心に、

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前日採れたての呉羽梨や、

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同じく富山県産のメグスリノキをベースとして作られたブレンドティー。

そして、この「アリそうでなかった東京発!ナシ専門店」を企画実現したのが

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こちらの昭和女子大生6人。
富山県東京事務所から借りたこのハッピ姿で7日間、交代で店番を行う。

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女子大生が店頭で明るく呼びかけを行うことで通行人の注目も高く、またある種文化祭的な手作り感や賑わい感に違和感を感じて立ち止まる方々も多い印象であった。

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買い物くださったお客様にお渡しする手書きメッセージふせんは女子大生らしいアイデアだといえる。

体験ファーストで、座学はセカンド

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今回の取り組みは、同大で企業や経営などを学ぶ保田隆明(ほうだたかあき)非常勤講師のゼミの一環。

先生にお話を聞いたところ、

リアルな体験をベースとした「アクティブラーニング」

問題解決を学生たち主体で行う「プロジェクトベースドラーニング」

学外で学習を行い、教室では分からない点を確認する「反転授業」

といった、ここ最近全国の大学で採用されている学習方法を取り入れ、昨年度よりこのような取り組みを開始したという。

保田先生
「ゼミ募集の段階から”期間限定で起業をする”ことを明示しています。何をするかは学生たち次第ですが。」

渋谷新聞
「先生から生徒たちへは、”渋谷で何かモノを販売する”というお題だけを提示されたのですか?」

保田先生
「いえ、起業の中身を小売にするかどうかも全て学生たちに任せています。私はプロジェクトの進捗把握と課題解決のアドバイスを週一時間のゼミで行っています。」

渋谷新聞
「先生、優しい顔してスパルタですね(笑)」

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例えば昨年度、生徒たちが企画した物販を実現するためにはどうしても当初資金の調達が必要であった。

自分たちのバイト代やお小遣いから資金を調達することもできるが、”起業した会社はどうやって資金を集めるか?”という観点に学生たちを導くことで、1株1000円の株式発行を行い、知り合いの社会人から資金を調達するという面白い解決方法にたどり着いたのだ。

株式発行をしたメリットは資金集めだけではない。
株には配当が求められる。株主に利益を出せるように本気で経営しようという経営ガバナンスが生まれた。

保田先生
「もう一つは、応援団の結成です。」

出資したからには、株主も事業を成功させようと応援する。
また学生たちの事業に出資したことはクチコミを生みやすく、SNSでのPR効果も期待できたという。

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そんな昨年度の事業は、「もしも、女子大生が渋谷駅で愛媛のミカンを売ったら。」という小売事業。

「もしミカ」という言葉でSNSやメディアからも注目を集め、1週間で約140万円を売り上げ成功を収めた。

ちなみに今年度は、ゼミ生6人の自己資金を集めて当初費用を賄ったため、もし商品が売れなかった場合の赤字分は学生自身が自腹で支払うことになるという。

この先輩方の成功事例によりかなり悩まされたと語ってくれたのが、
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ゼミ生の松澤さん(右)

「今年度のプロジェクトが始まった時、当初は先輩方と比較されたくないという思いから昨年度とは異なる内容のプロジェクトを考えていました。

しかし、企画した内容は学生の力ではなかなかうまくいかず、結局昨年度と同じような内容でのプロジェクトを行うことになりました。

昨年度は、学校と企業の協力関係のもと販売場所の提供(有料)があったんですが、今年度は全てゼロベース。

みんなで手分けして、催事場を保有している施設に片っ端から電話をかけるところからはじめました(笑)。」

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角谷さん(右2番目)
「何を販売するかについても、手当たり次第全国の商工会議所に電話して協力先を探しました。

その中で今回お世話になる”呉羽製菓”さんとお話しした時に、”学生さんを応援したい”と優しく声をかけてくださったんです。

そう言われて私たちとっても嬉しくて、逆に呉羽製菓さんの商品を東京で広めたいという気持ちが強くなり、今の原動力になっています。」

森本さん(左)
「私たちは学生とはいえビジネスの交渉をしなければいけなくて、企画書や契約書など、実際に作るとなると想像以上に大変でした。」

保谷さん(真ん中右)
「取引相手の信頼を得ることが難しかったです。

曖昧な数値を用いて企画書を作った時は取引相手から怒られました。

遊びじゃないんだと。」

蓮見さん(左2番目)
「商品が決まり、仕入数の計算をしてみたら全然利益が出ないことに気付いたときは焦りました。

ビジネスってガチじゃないですか。利益を出して成功させなきゃだめなので、すごい考えました。」

太田さん(真ん中左)
「正解がないっていうのが辛かったです。

今までの勉強は、必ず答えが決まっていたので。

これでいいのか、を今でも考えています。

オープンまであと4日ですが、まだまだ決めないといけないことがあり”本当にまずいな”という感じです(笑)」

この時点で、具体的な店舗レイアウトやPOPなどの詰めがまだ残っていた。

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販売当日も、迷いながらレイアウト変更を試行錯誤。

早速和菓子やお茶を購入されたお客さんに話を聞いてみたところ、

「女子大学生が何をしているんだろう?と思って立ち寄りました。学生さん達だけで企画し実行するってすごい思います。実は私女子大に勤めていて、自分が普段接している女子大生たちのことを考えながらお話を聞いたりしていました。(杉並区・女性)

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「渋谷に来るときはここをよく通るのですが、今日は何か珍しい雰囲気だなと思って寄りました。珍しいお茶も手に入って飲むのが楽しみです。(豊島区・女性)

まだまだ、始まったばかり。
先生も生徒たちも日に日に進化していくことを目論んでいる。

「明日からは違うPOPを用意しよう」
「大きなポスターをキンコーズで出力しよう」
「商品の中身を見せるように変えていこう。」

売るためのヒントをお客様の反応や会話の中から見つけ出し、学生同士で話し合う場面も見られた。

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午前中には見られなかったが、夕方には呉羽梨の試食も行っていた。
そして、呼びかける声にも商売独特の音頭がではじめてきた。

「富山県産のおいしい梨の和菓子いかがですかー」

から

「私たち学生が、自分たちで作ったお店です。富山県でしか食べられない梨の和菓子、おいしいですよー」

こんな風に呼びかけの言葉も変化していく。

これから1週間、毎日変化し続ける「アリそうでなかった東京発!ナシ専門店」。

通勤や週末のおでかけついでに、ぜひ立ち寄って、声だけでもいいので応援してあげていただきたい。

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<取材協力>
昭和女子大学 グローバルビジネス学部ビジネスデザイン学科 保田隆明ゼミ
特設サイト https://peraichi.com/landing_pages/view/nashipuro

実施日時 9月6日(火)~12日(月) 11:00~21:00
実施場所 渋谷マークシティ イーストモール3階 スターバックス前催事ブース

【販売商品】
・呉羽梨(豊水) 400円
・梨最中5つセット 500円
・梨ひめ(ゼリー)5つセット 650円
・梨ようかん 420円
・さっちゃん&ゆたか 280円
・メグスリノキ茶3つセット 490円

【主 催】 昭和女子大学グローバルビジネス学部保田ゼミ生
【後 援】 くれは製菓、神名農園、TeaTreeCommunications、富山県東京事務所

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