渋谷新聞は東京・渋谷の粋な情報を発信するWEBマガジンです。

渋谷で文化を知る時間旅行。シガーショップ バー&カフェ”ル・コネスール”

葉巻

ハードボイルドの象徴的アイテム。

その存在は知っていても、意外に試したことの無いアイテムではないでしょうか?

「タバコを吸わないから」
「ダンディな中年オヤジじゃないと似合わないから」
「どこで売っているかわからないから」

こんな理由があるのだと思うのですが、

渋谷には、タバコを吸わない20代女性でも葉巻を楽しむ、そんな場所があるということでやってきました。


渋谷マークシティを抜けた先。
道玄坂上交番前の信号の交差点に面した、


Cigar Shop / Bar&Cafe le Connaisseur(ル・コネスール)

そして、今回葉巻の取材ということで”葉巻がばっちり似合いそうな取材協力者”を探していたところ、こちらの

渡辺さんが快く協力してくださいました。
優しいハードボイルド感が伝わってきます。

そして、今回お話を聞かせていただきました

店長の斉藤さん。
とっても親切に何でも教えていただけそうな、ソフトボイルドな雰囲気。

渋谷新聞
それでは、早速質問なのですが”普段タバコを吸わない20代女性でも葉巻を楽しむ”なんて光景がこのお店ではみられるって本当ですか?

斉藤さん
はい。たまにそういったお客様もいらっしゃいます。
会社の上司に連れられてご来店なさり、その時は葉巻を試さなかったけれど、後日個人的に興味が湧いて、お一人でいらしたというケースもございます。普段タバコを吸わないお客様でした。

渋谷新聞
その「タバコは吸わないけど葉巻は」という部分が引っかかるのですが、そういう方がいらっしゃるんですね?

斉藤さん
そういう方は意外に多いです。ご存知かもしれませんがタバコは煙を肺に吸い込みますが、葉巻は煙を肺に入れません。
口内でふかして外に出しますので、ニコチンを摂取する目的のタバコと、葉っぱの香りと味わいを楽しむ葉巻は異なるということで「タバコは吸わないけど葉巻は」というお客様が多いのだと思います。
※葉巻の場合も、口内の粘膜からはニコチンが体内に摂取されます。

渡辺さん
「私もそうです。永らく禁煙していますが葉巻は味わうために吸うことがあります。」

渋谷新聞
なんと、味わうですか!
まずは、実際のものを見せていただきながら引き続きお話を伺ってまいりましょう。

斉藤さん
それでは、こちらのお部屋にどうぞ、

お店の入口に入ってすぐ、葉巻コーナーが。


葉巻の味と風味を保つため、室温約20度、湿度約70%に保っているという。

まるで高級ワインセラー。

室内に入りまず驚くことは、その香り。タバコとは異なる、葉巻独特の甘い香りに包まれる。


斉藤さん
当店では主にキューバ産、ドミニカ産を中心に、約150種類の葉巻をご用意しております。

渋谷新聞
150種類は驚きですね!
これだけあると、初心者はもうお手上げです(笑)
なんとなく見覚えのあるキューバ産の「COHIBA(コイーバ)」位しかわかりません。


一番ポピュラーで世界的ロングセラーのCOHIBA


渡辺さん
何となくですが、こういう嗜好性の強いお店に来るとお客様の方が緊張してしまう気がします。
葉巻に詳しくないと恥ずかしいといったような気持ちにすらなるというか。

渋谷新聞
分かります。レストランで大量のワインリストを渡されて選ばなきゃいけない時の緊張感にも似てますよね。
本当はスタッフの方に聞けばいいのだけれど、なんとなく聞くのが恥ずかしくて適当なものを選んでしまうような(笑)

斉藤さん
当店で扱っている葉巻は、1本1000円程度の小さくお手軽なものから取り揃えてはおりますが、2000円を超えるものが人気が高いです。決して安くはない嗜好品ですから、躊躇せず何でもご相談いただきたいです。

渋谷新聞
例えば全く葉巻に関しての知識がなく、好みすら分からない場合、何か話しかけるとっかかりのようなコツはあったりするんですか?

斉藤さん
ございます。こちら当店の葉巻メニューをご覧下さい。


サイズ・時間・★が記載されています。

渋谷新聞
サイズは長さと、太さでしょうか。
40min、60min、、、この時間表記はなんでしょう?

斉藤さん
葉巻を1本吸い終えるまでの目安の時間です。

渋谷新聞
面白いですね!
メニューに時間が表記される商品ってとても珍しくないですか?
マッサージやカラオケ、レンタカーといったサービス系以外の品物に時間表記があるって興味深いです。
葉巻を選ぶポイントの一つに、どのくらいの時間を過ごしたいかという視点があるんですか?

斉藤さん
はい。こちらの時間表記について興味をもたれ、話しかけてくださるお客様は多いです。
おっしゃる通り、食べる・飲むといった物理的な消費だけでなく、”時間を過ごす”ということも当店の提供する価値の一つなのです。

渋谷新聞
葉巻と時間。少しずつタバコとの違いが分かってきたような気がします。
★は味とか香りの強さでしょうか?

斉藤さん
はい。ワインで言うところのボディと言いますか、葉巻の持つ味わいや香りの濃度を表しています。
こうやってメニューを眺めながら私たちに話しかけていただけますと、その会話の中でお客様に合った最適な葉巻をお選びすることができます。

渋谷新聞
なるほど。恥ずかしがらず話しかけた方が楽しいし、良い葉巻に出会えそうですね。
それでは、渡辺さんにオススメの葉巻をお願いします。

斉藤さん
かしこまりました。渡辺さんは葉巻のデザインにも興味をもたれているようですので、少しファッション性の高いドミニカ産のこちらはいかがでしょうか?


Davidoff No.2 Tubo
(ダビドフ No.2 チューボ ¥3,300税込)

渡辺さん
うわ、パッケージがとてもかわいいですね。
今までほとんどキューバ産しか経験したことが無かったです。
40minというのも今の気分に合うような気がします。


選んだ葉巻を持って、お店のカウンターに。


ところどころ葉巻の原産地カリブ海を感じさせてくれます。


席に着くと、早速先ほどの葉巻の吸い口をカットしてくれます。
※器具を借りて自分でカットする楽しみ方もできます。


そして、次は火をつけていきます。


着火は、こちらの”シダー片”と呼ばれる杉の木材片を使用します。
なんでも、葉巻は香りを大切にしなければいけない商品だそう。温度や湿度に気を遣うのも全て良い香りを保つため。そのため、着火時に普通のマッチやオイルライターを使用すると、そのわずかな香りが混ざってしまうため、このシダー片を使うのだそう。


このシダー片は、葉巻商品のケース内に敷かれている木材を棒状にカットしたもの。
素材を大切にし、作法にこだわる。とても文化的な愉しさを感じます。


こちらのランプからシダー片に火を灯し、


ゆっくーりと回しながら、まんべんなく火を点けます。
タバコとは違い、口にくわえながら火を点けることはしません。


40分間のシガータイムスタート!


¡Buen viaje con un cigarro!
(葉巻と共に良い旅を!)


クリーミーで柔らかい、上品な味ですね。

斉藤さん
お気に召していただけましたでしょうか。
こちら、女性にも評判が高い人気商品です。

渡辺さん
とても気に入りました。パッケージだけでなく、香りと味わいにもエレガントさを感じます。
何か葉巻と合う飲み物、できればノンアルコールをいただきたいのですが、オススメは何でしょうか?

斉藤さん
ピッタリのものがございます。暑い夏ですし、葉巻と同じカリブ海生まれの、、、


モヒート!
※写真の商品はヴァージンモヒートというノンアルコール商品です。


これ、最高!

渋谷新聞
さて、渡辺さん。40分の旅に出たわけですが、どのように過ごしてみたいですか?

渡辺さん
そうですね。実際こういう落ち着いた雰囲気のお店で40分過ごすとなると、自分の世界に入り込みたくなります。スマホを観ながら自分の世界に入ることとは違う、もう少しアナログで豊かな時間の過ごし方をしてみたいですね。
あ、そうだ!


読書。

カリブ海ビーチ沿いのバーでモヒートと葉巻を味わいながら本を読む

そんなゴージャスかつハードボイルドな旅ですね。


マンガですが(笑)

渋谷新聞
一人で来られて読書を楽しむお客様は普段いらっしゃいますか?

斉藤さん
はい、よくいらっしゃいます。
夕方仕事を終えてからいらっしゃる方に多いですね。

渋谷新聞
夜はまた違った過ごされ方を?

斉藤さん
夜は、他所で飲んでこられた後にお一人だったり、2~3人の仲間で来られる方が多いです。
スタッフと会話をしたり、仲間内で葉巻とお酒を楽しんだりしていますね。
この店の奥には複数人でテーブルを囲んでくつろげるスペースもございます。


渋谷の中で、ここだけ時間の流れがゆっくりに感じる。


葉巻1本分の時間旅行。

斉藤さん
そういえば、昔お客様からとても素敵な言葉をお聞きしたことがあります。

渋谷新聞
素敵な言葉。どんな言葉ですか?


タバコは落ち着くために吸う。
葉巻は落ち着いてから吸うものだ。

渋谷新聞
かっこいい。
脳内でジョージ・クルーニーが浮かびました。

葉巻って、大人でハードボイルドな嗜好品ですよね。街で言うと、銀座とか六本木のイメージがあります。若者の街渋谷にこのお店が誕生して16年目だそうですが、渋谷にこうしたお店がある意味は何かあるんでしょうか?

斉藤さん
そうですね、本店は銀座にありますし、系列店は六本木や赤坂にもあります。

私たちは、葉巻を文化と捉えています。
カジュアルに言えば、大人の遊び方とも言えますが。
渋谷の街は、みんなでワイワイ騒げるお店が多く、そういうものしかないというイメージもあるとも思います。
でも実際、来街者には多種多様な方々がいらっしゃいます。
そういう方々が、葉巻文化を楽しみたいときに、ここ渋谷でも体験できる。
そういう場を提供することも、私たちの役目だと思っています。

渋谷新聞
多様性の街だからこそ、大人の文化も受け入れられていると?


斉藤さん
はい。ここ渋谷店は、他の店舗に比べて若い方や女性の方の比率が高いのも特徴です。

若い方々にこそ、こうした葉巻文化が伝わっていかなければ、文化そのものが廃れていってしまうと思います。

 
 
 
葉巻は文化である。
葉巻は時間旅行のツールである。

 

ここ最近、少し時間が空くとスマホをいじったりすることが多い。
それがダメなわけではないですが、もし時間の過ごし方に温度があるとしたら、
スマホをいじっている時間は、何かとても冷めた感じがします。

 

ここまで書いた後でお断りいたしますが、決して喫煙行為を推奨する訳ではありません。

 

ただ、葉巻を楽しむために用意された空間、器具、設備、作法といったものに文化的な価値があると思ったこと、そして時間の過ごし方に温かみを求めたいと思う方々が少しでも居るのではないかと思ったことがきっかけで、この記事を作成いたしました。

若者の街に、こんな面白い文化の空間がある。
だから渋谷は面白い。

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シガーショップ バー&カフェ ル・コネスール
Cigar shop Bar & Cafe le Connaisseur

住所:東京都渋谷区道玄坂1-12-5 渋谷マークシティ・ウェスト
電話:03-5459-2626
営業時間:17:00~04:00(月~土)
15:00~23:00(日・祝)※年中無休

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